【睡眠改善】“減点法”で整える12の習慣|90分神話のウソと本当+快眠グッズ紹介

コラム

「眠れない」「朝スッキリ起きられない」…。
そんな悩みは、足し算ではなく“引き算(減点法)”で改善できます。
余計な習慣を減らすだけで、睡眠の質はぐっと良くなるのです。
本稿は、研究や専門家の知見をもとにした睡眠改善の12の習慣を整理し、
夜型は体質+年齢差“90分神話”の限界レム睡眠の重要性寝酒の落とし穴までやさしく解説。
最後に今夜から使えるチェックリスト快眠グッズも掲載します。

まとめ

  • まず量:大人は7–8時間を確保(量がなければ質は出ない)。
  • 減点法:寝酒・夕方以降のカフェイン・強い光・騒音・寝落ちを減らす。
  • 照明:就寝90分前から減灯(電球色/間接照明)。
  • スマホ:SNS/ショート動画など双方向で興奮するものは避け、読むだけに。
  • 起床固定:起床時刻を固定→就寝を前倒しして合計時間を作る。

睡眠改善の12の習慣

  1. 減点法で考える:悪化要因を1つずつ外す。
  2. 照明を暗めに:就寝60–90分前は間接照明・電球色に。
  3. スマホは“使い方”:SNS・ショート動画・返信はNG。読むだけなら可。
  4. 寝室を暗く静かに:遮光・耳栓・ホワイトノイズで刺激を減らす。
  5. 就寝3–4時間前に食事・飲酒・入浴を終了:寝入りの妨げを回避。
  6. カフェインは夕方以降控える:個人差あり。緑茶もカフェイン有。ほうじ茶/ハーブティーに切替。
  7. ルーティン作り:歯磨き→ストレッチ→読書→就寝など、毎晩同じ手順。
  8. 眠くなってから布団へ:ベッドで“粘らない”。
  9. 起床/就寝をそろえる:休日の寝だめは最小限。
  10. 日中活動+日光:午前中の日光&適度な運動で体内時計を整える。
  11. 昼寝は短く・早めに:15–20分。夕方以降は避ける。
  12. 長引く不調は受診:いびき/呼吸停止/強い日中の眠気は医療機関へ。

夜型・朝型は“体質”+年齢で変わる

朝型/夜型は体内時計の個人差(体質)に加え、年齢で変化します。思春期〜30歳前後は平均して夜型寄り、高齢ほど朝型化。社会時刻とミスマッチなら、起床固定+就寝前倒しが現実解です。
夜型は“怠け”ではなく体質。自分を責めず、環境とスケジュールを整えよう。

睡眠サイクルってなに?

人は眠るとき、ただぐっすり眠るだけでなく、ノンレム睡眠とレム睡眠を交互に行き来しています。
このリズムを「睡眠サイクル」と呼びます。

ノンレム睡眠(Non-REM)

浅い眠りから深い眠りへ進む(ステージ1→2→3) 
深い眠りのとき、体が最もよく休まり、疲労回復が進む

レム睡眠(REM)

夢を見やすい眠り
脳が活発に働き、記憶の整理や学習の定着を助ける

⏲️ 1サイクルは約90分。
  これが一晩に4〜5回繰り返され、前半は深いノンレム、後半はレムが増えます。

睡眠サイクルのステージ

①ノンレム睡眠(Non-REM 睡眠)
 浅めの眠りから深い眠りへと進みます。
 ステージ1 → ステージ2 → ステージ3(深い眠り)。
 深い眠りほど体がよく休める時間です。
 深いノンレム睡眠のとき、体がしっかり休めたり、疲れがとれたりします。

②レム睡眠(REM 睡眠)
 夢を見やすいステージ。
 脳が活発に働き、目が急に動く(Rapid Eye Movement)ので「レム」と呼ばれます。
 レム睡眠のとき、頭が働いて記憶を整理したり、新しい情報を覚えるのを助けます。

睡眠サイクルがきちんとしていると、朝スッキリ目覚めやすくなり、昼間も頭がはっきり働きます。

「90分の倍数起床」は神話

私たちは「90分の倍数で眠ると目覚めが良い」という話をよく耳にします。
けれども、これは必ずしも科学的に正しいわけではありません。
本当に大切なのは「睡眠の質」を整えることです。
1サイクルは平均90分前後ですが、人によっても夜ごとでも変動があります。
そのため「90分の倍数で起きれば必ずスッキリ」というのは科学的根拠が薄いのです。

レムもノンレムも削れない

夜前半はノンレムが多く、後半はレムが増えます。どちらも健康に重要で、前半も後半も削らないことがポイントです。
再現性を高めるには、起床時刻を固定し、就寝を前倒しして合計時間を確保します。
自分に合った睡眠時間合計は、休日にでも寝た時間と自然に目覚めた時間で判定してみるのがおすすめです。

今夜からのチェックリスト

  • 就寝90分前から間接照明に切り替える
  • エアコンは朝まで快適温度を維持する
  • 16時以降はカフェインを摂らない
  • 寝酒をしない(飲むなら夕食まで)
  • SNS/ショート動画を閉じる(読むだけはOK)
  • 毎晩同じ手順でベッドへ
  • 起床時刻固定+就寝を前倒し
  • 午前中に日光+歩行
  • 子どもは就寝ルール+読み聞かせ

快眠グッズおすすめ

生活習慣(ソフト)に加えて、環境(ハード)を整えると効果が出やすくなります。以下は用途別のおすすめ例です。

遮光・静音まわり

室温・湿度コントロール

寝具

スマホ対策&リラックス

よくある質問(FAQ)

Q. 何時間寝ればいい?
A. 大人は7–8時間を目安に。量が確保できて初めて“質”が活きます。

Q. 90分の倍数で起きればスッキリは本当?
A. 個人差と揺らぎが大きく、再現性は低め。起床固定→就寝前倒しが実務的です。

Q. 寝酒はダメ?
A. 入眠は助けますが深い睡眠を削り、中途覚醒が増えます。飲むなら就寝3–4時間以上前に。

Q. 夜スマホは全部ダメ?
A. SNS/ショート動画/返信など双方向で興奮する行為は避け、読むだけ・静かなコンテンツに。